施工前におさえておきたいポイント、知っておきたい基礎用語などを集めました。新築・リフォームの際にお役立てください。
鉄骨造とは?
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工法の特徴 |
鉄骨の柱と梁で建物を支える工法。
耐久性や耐震性に優れているのが特徴です。一般に、鉄骨造といわれるものは大きく分けて軽量と重量があります。軽量と重量の大きな違いは「鋼材」と「工法」にあります。
軽量鉄骨は、一般に軽量形鋼という2.3mm又は3.2mmの薄肉の鋼材を使用し、「ブレース」という筋交材で壁や床面を補強した構造体となっています。対して重量鉄骨造は、5mm以上の肉厚の柱・梁で構成させる「ラーメン構造」であるため、耐力壁を必要としませんから、高層建築や商業建築などにも多用され、開放感あふれる空間をつくることができます。
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リフォームの自由度 |
重量鉄骨造の間取り変更の自由度は他の工法と比較しても高くなります。軽量鉄骨造は建物を支える耐力壁の移動ができないという制約があります。
鉄筋コンクリート造とは?
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工法の特徴 |
鉄筋とコンクリートで造る工法。
柱と梁が建物を支えるラーメン構造と、壁と床が支える壁式構造があります。
ラーメン構造 |
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壁式構造 |
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中高層・超高層マンションはほとんどがこの構造。 部屋の隅に柱の凹凸があり、低層階ほど柱は太くなります。
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壁と床で箱型を作り、建物を支えている構造。
5階建て以下の中低層マンションに多く採用されます。
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リフォームの自由度 |
ラーメン構造では間仕切りの壁を取り外すことができるため、間取り変更はしやすい構造です。
リフォームの自由度はとても高いといえます。
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リフォームの自由度 |
住戸内の壁の中に建物を支える構造壁が含まれているため、すべての間仕切りを撤去することはできません。このため、間取り変更に制約があります。
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「北側傾斜制限」と「道路傾斜制限」の違い
その他の基礎用語
■一戸建関連の基礎用語
用地地域 |
用途地域は、住居、商業、工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、12種類あります。用途地域が指定されると、それぞれの目的に応じて、建てられる建物の種類が決められます。地域の目指すべき土地利用の方向を考えて行われるます。
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防火地域 |
防火地域及び準防火地域は、木造建築物の多い我国の市街地が常に火災の危険をはらんでいることから、都市防災上特に重要な地域において建築物の構造等を規制し、火災の危険を防除することを目的として定めるものです。
これらの地域における建築物に関する制限は、建築基準法により定められており、防火地域や準防火地域においては、一定規模以上の建築物は耐火又は準耐火建築物としなければなりません。また準防火地域内の木造建築物は延焼防止のため構造の一部を耐火構造としなければならず、火災発生時における延焼の防止が図られます。
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建ぺい率 |
建築面積の敷地面積に対する割合で、最も面積の広い階の床面積が建築面積になることが多い。
【算出法】
敷地面積×定められた建ぺい率(%)=建築面積の最高限度(m2)
お住まいの地域により、建ぺい率・容積率・高さ等の制限が規制されていますので詳しい数値は各行政庁(例:京都市ならば京都市役所・都市計画課)にお尋ねください。
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容積率 |
容積率は建築物のボリュームを制限するための数値で,
【算出法】延床面積/敷地面積×100(%)という式で表されます。
容積率は,都市計画によって定められた最高限度のほかに,敷地の前面道路の幅員が12m未満の場合,その幅員によっても規制されます。
住居系の用途地域の場合,前面道路の幅員のメートル数に0.4を掛けた割合、その他の用途地域の場合、前面道路の幅員のメートル数に0.6を掛けた割合以下でなければなりません。用途地域ごとに都市計画で定められた割合と,前面道路の幅員により計算された割合のうち、小さい方がその敷地の容積率となります。
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道路幅員制限 |
敷地が接している道路の幅が4m未満の場合、道路の中心線から2mのところが敷地境界線になり、そこから道路側の部分は家や塀を建てることができません。
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隣地高さ制限 |
建物の各部分の高さは、その部分から隣地境界線までの距離が長いほど高くすることができる」という規制です。
隣地高さ制限が適用されるのは、第1種低層住居専用地域および第2種低層住居専用地域を除く10種類の用途地域である(第1種低層住居専用地域および第2種低層住居専用地域には、隣地高さ制限が適用されない代わりに、絶対高さの制限が適用される)。
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建築確認申請 |
建築確認申請書とは、『どこに、どのような建物をどのように建てるのか』を公の機関が確認するといった書類のことです。
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■マンション関連の基礎用語
専有部分 |
マンション1棟の建物全体のうち、何階の何号室という形で区切られた室内空間のこと。法的には区分所有の対象になる部分で、普通の所有権と区別して区分所有権といわれている。壁紙や天井、床などの内装材、電気・電話の配線、給排水管のうち共用縦管までの横引き管などは専有部分に含まれる。コンクリートの骨組み自体(躯体)、外壁、戸境壁、柱などは共用部分。共用部分との違いに注意が必要です。専有部分の面積を専有面積といいます。
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共有部分 |
建物の敷地は区分所有者全員の共有(共同所有)財産であり、専有部分と分離して処分することは禁じられています。建物の共用部分と土地などを共同利用できる部分を共有部分と表現する場合もあります。
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管理規約 |
さまざまな価値観や生活スタイルの人が集まって、共有の財産を維持管理しながら暮らしていくには、ルールが必要です。そこで、どのマンションにも共通する基本的な事項について定められている「区分所有法」に基づいて、各マンションの特性を踏まえて作られた独自のルールが「管理規約」。いわば、マンションの憲法と言われるものです。区分所有者は、区分所有法と同様に管理規約を守る義務があります。
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